HIROMI IUCHI’s WORKBOOK - www.hiromii.net

Artist based in Kagawa, Japan.

Mar.16th.2007

March 16th, 2007 by hiromi_iuchi

歯が抜ける夢を見た。それも一つではなくほとんど全部の歯が腐った歯茎からぼろぼろとれてゆき、それがやけに生々しく、起きた時、夢であることに心底ほっとした。その夢の出来事は、汚い路地裏で起こった気がするが、はっきり覚えていない。ただ、歯の抜けるシーンと感覚だけがゾッとするほど鮮明に意識に残っている。歯が抜ける夢は、不吉らしい。何かを失う前兆であるとか、、。何となく、思い当たる節がある。

 日記を休んでいた間、様々な事があった。日々、街と対話しながら、彼女の世界を飛行していたら、越えないといけない壁が現れて、ひとり、ひどく醜くもがいて、また別の深い孤独を知った。寒波が来て、あまりに深くなりすぎた精神的孤独と寒さが怖くなって3日ほど休んだ日もあった。スタジオに行くのが恐怖であった。そんな日は久々に映画を観たりした。暖かくなって、心のしこりがほぐれて、作業がまたはかどり始めたと思いきや、今日は雪雨。こんな寒い日の、スタジオでの孤独に私は耐えられそうにないので、今日はお休み。嵐の中に糸をたれるには、あまりにも寂しすぎる日で、危険である。私はまだあの深い孤独が怖い、今は、例えそれが製作の為であっても、もういい、あれにはしばらく出会いたくない。私の今の許容範囲をはるかに超えている。

昨日の朝、やっと自分の精神がキャンバスの上に解き放たれた。やっぱり絵にある程度の大きさが必要らしい。そして、ある友人の言葉が私に解き放つ勇気をくれた。一人じゃないことは素晴らしい。今は香川に帰って、桜咲く故郷で、一人静かに描きたい。NYを去るのは寂しいけど、ここに居なくても、ここは第二の故郷で、ずっと私とともにあると確信する。やっぱりNYが私にエネルギーをくれた。人生の第二章が始まったかもしれない。私はここで新しいものを受け取り、何かを失うんだろう。だから歯が抜ける夢を見たのだろうか? 

休憩の時、スタジオの屋上に上がって空とマンハッタンを見る。その景色は私に勇気をくれる。見えなかったものがたくさん見えるようになった。後は、春を待つのみ。もうじき3人目の私が死ぬ。さようなら、お疲れさま。

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Mar.03.2007

March 4th, 2007 by hiromi_iuchi

 

聖猫は、夜の草むらの中から現れて、彼女 Vを城から連れ出す為にやって来た案内猫。彼は聖猫でありながら、ノアの箱舟で、別の動物を食べてしまった罪を背負う、、、。

昨日は、朝から昼まで、マンハッタンを徘徊しながら聖猫の事を考えていた。おとついの夜、疲れてスタジオの床でぼんやりしていると、虫の鳴き声の幻聴が聞こえてきた。外を見ると満月が少し欠けていて、昨日が満月の夜だったことを悟った。やっぱり、と確信する。扉が開いて、聖猫が現れたのは満月の夜だったのだ。去年の夏から、満月の夜にはおかしくなる。人間、動物、誰しも月には影響をうけるそうだが、前は感じたことがなかった。少しずつ、精神が外に開いてきているんだろう。

明け方、地下鉄を待っていると、また、幻聴が聞こえた。“The power of standing, no imformation…”何のことやらさっぱり分からない。でも、ヒントなのだ。そういう欠片を寄せ集めて、絵を描いていく。

昨日の夜、彼女Vに体を描いてあげて、聖猫のバックを塗った。聖猫はだんだん呪われてきた。狛犬のような気高い凶暴さがほしい。

私の愛しい、聖猫と彼女V、、。

 

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@チェルシー25st、

25stのギャラリーで、元クラスメイトのJDが働いていると聞き、内緒で会いに行った。そしたら、丁度、扉からJDが出てきて、私に気付いてなかったから、後ろまで近寄って驚かせた。楽しい再会であった。少年のようだった彼は青年になっていて、でも笑顔の中に無邪気さがあった。嬉しいような切ないような不思議な気分。特別の時を共に過ごした仲間たち、成長していくんだな。

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朝方のチェルシーのとあるレストランで。

は、食卓に鎮座なすっている猫。君も聖猫かい?

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March.02.2007

March 2nd, 2007 by hiromi_iuchi

 

 昼間に見つけた、鍵たち。22stチェルシーにて。

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22stは、マフューマークスのヴィデオ作品がよかった。ティベットのお経にあわせて流れる風景、瞑想的作品です。見に通おうとすら思っています。

文字はアーティストのお父さんの自殺ノート(遺書)の最後に書いてあったという詩がタイプしてあります。心が揺れた。いずれ紹介します。

この鍵を持って、スタジオに帰り、いざ始めた。扉はホントに現れた。とてつもなく長い神聖な一夜だった。そして1夜にして現われたる、聖猫。彼は“彼女V”の案内役。

2007_03020265.JPG 本日のエンパイヤ、青。

2007_03020274.JPG2007_03020277.JPG 聖猫とSheV

朝が来て、白々と光が差した頃、今日帰ってくるスタジオメイトの為に片付けをして、雨降りしきる中、かさ代わりに変なビニールシートをかぶって帰ってきました。徹夜してよかった。こんな天気の日に出かけず、今から眠れる私は幸せです。不思議と眠くない、でもあれ以上作業を続けられそうに無かったので、帰ってきたのです。

明日の夜の為、眠ろう。夜型作業に戻りました。神聖な時間は夜に現れやすいから、、。特にここ、NYでは。

 

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March.01.2007

March 1st, 2007 by hiromi_iuchi

朝、何故か寂しい気持ちで目覚めた。あの、一人ぼっちな感じが体を包んでいる。これに慣れるには、これが当たり前だと受け入れること。

今日、魔法の扉が現れる。今からその扉の鍵を探しに行きます。タイムリミットは夕刻。夜、彼女が訪れる。そしたら、鍵で扉を開けて、2人で入っていけるかもしれない。

神聖な時間、ここに現る。帰って来る、野性の感覚。

今日はスタジオに泊まります。

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